思い出かお金か - 土地やお金だけじゃない 家庭用財産の相続

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思い出かお金か

Aさんの体験談を紹介しましょう。
Aさんには父親と3人の兄弟がいました。
父親は生前に美術品を集めるのが趣味で、コレクションの数はかなりのものだったと言います。
でも父親は癌で他界し、兄弟で話し合い不動産や預貯金の分配については滞りなく話が進んだそうです。
でも問題となったのが、美術品のコレクションでした。

Aさんや兄弟達は美術品についての知識がほとんどなく、何にどれほどの価値があるのか全く予想が付きません。
そこで弁護士に相談した上で、美術品を鑑定してもらうことになりました。
兄弟は1つぐらい高価な値がつくものがあるのかと半分期待していたそうですが、ほとんどは小学生のお小遣い程度の評価額だったそうです。
高い物でも1万円やっと届く程度でした。
Aさんはまさかの鑑定結果に肩をがっくり落としたものの、美術品を売り払いお金に換えて兄弟同士で分けたそうです。

Aさんの体験談だけに限らず、美術品を含めた多くの家庭用財産は過小評価されているのが実情です。
国税庁によると相続で申告されている資産の内、家庭用財産は2割弱しかないと言います。
被相続者が生前に愛用していた家具や家電類が相続税の対象となると、頭も痛くなるでしょう。
でも実際に評価される時は5万円単位一括でとなり、かなり大雑把です。
しかも相続税の対象になるのは一定額以上の金額であり、少額となると免除されます。
数千万円の価値がある物を家庭用財産として手にしているのならば話は変わりますが、そこまで気に病む必要もありません。

ただ家庭用財産は財産というよりも、形見分けとして手元に置いている人が多いようです。
例え価値の高い宝石だとしても、思い出がいっぱい詰まっているのならば”形見分け”として、取って置くことも出来ます。
お金に換えられる物全てが財産となる訳ですが、何もかもお金に換えるというのもなんだか寂しい気もします。
もちろんお金に換えられる物は換えても構いませんが、思い出も大切に取って置きたいものです。